媚薬 3

〜はじめのお詫び〜
リクエストいただいたラブい絵からただき出しました。
BGM:K.D.ラング Hallelujah
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その感覚を求めて、自分の体で温まっていない場所に胸元を擦りつけると、ひんやりした感覚と擦り上げられた乳首が、癒されるどころかますます熱が籠る。

「ひっ……く、や……も……。助け……て」

すすり泣くセイに、総司は背の半ばまで露になったセイの肌に直接、舌を這わせた。

「ひっ……!」
「これでわかりましたか。男は貴女が思うようにはならないんですよ」

真っ赤になったセイの顔に汗が滲む。
俯せに悶えるセイの上に覆いかぶさって、唇が浴衣を剥いで行き、片腕で自分を支えた総司がセイの帯を解いた。

「は……ぁ、や、せん……あんっ」

帯を解いた手がそのままセイの胸に回り、掌でつんと神経をむき出しにして立ち上がった乳首を触れるか触れないかのところで撫でた。甘い声が上がり、セイがびくっと動く。

「はぁっ、ぅん!」

微かになぞったはずなのに、びりびりと痺れるような快感が体の奥底へと走り抜けた。
体中に溢れそうな欲を持て余したセイが、もっと強い快感を求めて総司の掌へと胸を寄せる。無情にも離れた手の平は乳房の下から下腹へ向けて、むき出しにした肌を撫でていく。

「あぁぁぁっ、せん……やめっ……」
「やめましょうか?」

あっさりと離れた総司に、ほんの少しだけ煽られた火は、セイの体の中を焼きつくすばかりの業火になってますます勢いを増していた。

「はっ……ぅ、お願い……しま」
「何をお願い、なんですか?願いどおり止めたでしょう?」
「から……だが、熱くて……」
「熱くて、どうして欲しいんです?」

口の端から喘ぎつつけたために唾液が流れる。横向きにぐったりと倒れ込んだセイの腕を引き上げて、手首を縛っていたしごきをはずす。ほっとしてため息をついたセイの腕を浴衣から引き抜くと、今度は後ろ手にもう一度縛った。

「あ……?!」

一瞬、ほっとしたものの、再び縛られたセイはぱさりと被せられただけの姿で、もがけば素肌を晒してしまう。セイが俯せになって後ろ手に縛られた手を外そうと動くと被せられた浴衣がずり落ちていく。
動くに動けなくなったセイが顔を向けると、総司がその耳元に囁いた。

「これで少しは楽でしょう?」

暑いと言ったからだという総司に、浴衣の下で下帯ひとつになったセイは身を竦ませた。正気に戻ったのもつかの間で、今度は後ろに縛られたために少し動いただけで、床に擦られた胸からぞくぞくした感覚が走る。
ずっと床の上で身をよじっていたために、きつく結んでいるはずの下帯も怪しくなってきた。

うつ伏せで苦しげに体をくねらせるセイの上で、両手を突いて囲うように見下ろしていた総司が手を伸ばして乱れ箱から塗り薬を取り上げた。

「そんなに胸を擦り付けていたら痛いでしょう」

それが媚薬であることは重々承知の上で、指に掬い取った総司は浴衣をめくりあげて片腕で、のけぞるようにセイをの半身を引き起こすとその胸にゆっくり円を描くように塗り付けた。

「あぁっ!あっ、やっああっ!!」

もがくセイを抑えて、ぷくっと尖りきった乳首から乳輪にかけて丹念に塗りつける。わざとゆっくりとなぞる指にむき出しにされた神経がかつてないくらいの快感をセイに伝えてきた。
目を閉じて喘ぐセイにもう片方にもわざとじらすようにゆっくりと塗り付けていく。

「ひぁっっ、あっ」

媚薬と酒で体の中から火照ったところに媚薬を塗り付けられて、さらにもどかしいような疼きが胸に広がる。
総司が緩めた腕から崩れ落ちたセイが、横向きに身をよじって、体のほとんどが浴衣の下から現れた。

「あ……ぅ」

上気した肌に汗が滲み、セイがもじもじと足を動かして体の奥底から湧き上がる疼きをなんとか逃がそうと動く。

「これもとってあげましょうか」

ぐっしょりと湿った下帯に手をかけると総司が一息に剥ぎ取った。ぐっと剥ぎ取られる瞬間、肌に触れた感覚にぶるっとセイが反応する。

薄汗を滲ませて上気した肌。
今や、素肌を覆うものをすべて取り去られたセイが、艶かしく身をよじる。

その扇情的な姿に、媚薬などなくても十分だと総司は自分の中の熱を吐息とともに吐き出した。

「神谷さん」
「は……い」
「もう、身に染みてわかったでしょう?これに懲りて無謀な意地を張るのはおやめなさい」
「ち……がい……ま……あぁぁぁっ」

必死で言葉を紡ごうとしたセイが言い終わる前に手を大きく広げた総司が両の乳首を同時に愛撫し始めた。
いつもの比ではなく、体の奥底につながる導火線を強烈に弄られているようで、横向きになったセイが大きく喘ぐ。素直に非を認めないセイに、総司が耳を食むように囁いた。

「仕方ありませんね」

―― 体で覚えてもらいましょうか

耳を掠める唇と吐息に、ぞくっとしたセイが身を竦ませる。セイに与える愛撫はそのままに総司は自分の着物を脱ぎ去って、セイの背中に唇を寄せた。

「ふわっぁ!」
「ふふ、気持ちよさそうですねえ」
「せんせ……っ」

セイの体に沿うように横になった総司は、もう片方の手で先ほどの塗り薬を再び掬い取った。

「こんなもの残しておいてもしかたありませんよね」
「あ……?」

何を言われているのかわからなくて、ぼんやりと目を開いたセイの体に衝撃が走った。
逃げられないように背後から押さえ込んだ総司がすでにたっぷりと濡れて、溢れ出し、周囲までぬるぬると広がった愛液の滴る場所へと薬を塗りつけ始めた。

「やぁぁぁっ!あんっ」
「ほら、大人しくしてくださいよ。そんなにたくさん残ってるわけじゃないんですから」

本当はまだたっぷりと残っているのに、あと少しだといい含めて大人しくさせると、初めは菊座から花びらの周囲まで、じっくりと指を這わせた。
ただでさえも疼きをたたえていた場所に媚薬を塗りこまれては、その効き目もただ事ではなく、燃え上がるような快感が駆け巡る。

体をずらしてセイの腰を抱え込むようにした総司は前から回した腕で花びらを押し開くと、今度は深い奥のほうまで指を埋めて丹念に薬を塗りこんだ。

「やめっ、あぁぁぁぅっ!!……ひぃっ」

じゅぶっと溢れる蜜の間を何度も媚薬を塗りつけた指が抜き差しされて、襞の内側に余すこところなく擦り付けられた。ぶるぶるとその身を震わせたセイの胎内が総司の指をきつく締上げてくる。

尾てい骨のあたりからぺろりと舌で舐めあげた総司は、鼻先まで擦り付けて菊座のあたりまでたっぷりと唾液を絡ませた舌で舐めあげた。

「あ、あ、あ、そんっ……なの、駄目ぇっ」

悲鳴を上げて逃げようとするセイを押さえ込んで、舌先でなぞりながら、蜜壷から指を抜いて今度は指先に掬い取った媚薬を菊座の奥へと指と共に押し込んだ。

 

 

 

– 続く –